2025/10/27

任意後見契約は「保険」ではなく「設計図」です。

任意後見契約は「保険」ではなく「設計図」です。

カテゴリ:高齢者・おひとり様サポート/文責:行政書士 岩瀬薫子

「もしもの時」に備えるために、任意後見契約を“保険のようなもの”と考える方が多いようです。けれど、実際には「設計図」のほうが近いかもしれません。

たとえば家を建てる時、図面を描かずに工事を始める人はいません。同じように、人生の終盤における判断や支援のあり方も、「どうしてほしいか」を明確に描いておくことで、ご自身にも、ご家族にも、安心と方向性が生まれます。

任意後見契約でできること

任意後見契約は、将来、判断能力が低下したときに備えて、あらかじめ「この人にお願いする」「こういう支援をしてほしい」と定める契約です。医療・介護・財産管理など、対象の範囲を細かく決めることもできます。

ただし、契約内容が抽象的だと、実際の運用で困ることがあります。たとえば「必要に応じて支援する」と書かれていても、“どこまでが必要か”を判断するのは難しい。だからこそ、具体的に設計する力が求められます。

行政書士の役割

私たち行政書士は、単に文書を作るだけでなく、依頼者の想いや生活の背景を聞き取りながら、「法的に破綻のない形」で“望む暮らし”を翻訳していきます。

任意後見契約はもちろん、見守り契約・死後事務委任契約・遺言書といった複数の書類を一つの設計思想で整えることも重要です。それにより、将来、周囲の人が迷わずに動けるようになります。

最後に

任意後見契約は、「老いに備える契約」ではなく、「これからも自分らしく生きるための設計図」です。不安なまま放置せず、“今”の考えを言葉にするところから始めてみませんか。あなたの想いを丁寧に形にするお手伝いをいたします。

初回相談(60分・5,000円/正式ご依頼時に報酬充当)
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