2019/8/5

「人材業からみた企業の課題 安い賃金前提、もう限界:日本経済新聞」を読んで

パーソルホールディングス 水田社長のインタビュー記事を読みながら・・・。
 
●本文より●
「人手不足は今後も続き、安価な労働力を前提とした事業は成り立たなくなると考える必要があるだろう」

私はもうすでに人材エージェントの社員ではない身なので、正直にお伝えできます。
人材採用ご計画のある企業さんは、
「欲しい人材」・・・・そのスキル、その経験、そのお人柄の「その方」は、時給換算おいくらの方なのかをしっかり想定し、求人票の「待遇欄」をご記入いただきたいのです。採用競合会社との比較のみならず、本当にその金額で入社してくれる方なのか?その月給で家族を養える方なのか?
「金だけで決める人はいらんねん!」
「そんなんいうたかて、今いる人との格差ができるやんか!」
と言われてしまうので、人材エージェントの営業マンは何も言い返せなくなってしまっているのですが、
「採用できる賃金」を提示できるかどうかで、実は採用戦線の勝負は「ほぼ」決まっています。
御社が「欲しい」と感じる方は、当然、採用競合会社にとっても「欲しい」方なのです。

しかしどうしても競合より有利な賃金が提示できない場合
なんとか他社より人財を大切にしている!という賃金以外の魅力をアピールすることが(多少は)有効です。

古巣自慢になってしまい恐縮ではありますが、江副さん(リクルート創始者)は、まだまだ社員に給与を月一回払うのもやっと、というリクルートは無名のベンチャーだった時代、給料日を「毎月22日」としました。25日支給が一般的だった時代に「少しだけ、他社より早く給与が手に入るだけでもうれしい気持ちになってもらいたい、という考えだったそうです。
3日しか違わないのに、特別感があるのは不思議でした。(もちろん、私が在籍の時もです。)
世間の給料日に先駆けて町に繰り出せるので、ゆっくり飲み会ができるわけです。
ベンチャーで社員も若かったのですが、やはり、給与が出たら、友達や恋人とのひと時に使いたいわけです。

欲しい人に入社してもらうには、思い描いた「その方」(←今、どこかにいる誰か)が望むもの(御社がかなえてあげられる幸せな時間、社員や環境の本当の魅力)が御社にある、ということを正確に、あまねく社内外にお知らせすることがとても大事です。それは今いる社員の方の御社への帰属意識も高め、成長意欲や生産性の向上にもつながります。

 
★自社の魅力づくりのポイントは、また別の機会につぶやきたく思います。
参照・参考:人材業からみた企業の課題 安い賃金前提、もう限界:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO48196320U9A800C1NN1000/